私の人生の車線変更、離婚。そして今。

自分の感覚を無視して押し込んだまま、何年も何年も暮らしていると、どうなる?

 

その感覚を否定する自分がどんどん大きく育って、自分がわからなくなって、どんどん鈍くなって、偽の人生が始まる。

 

案外、生活レベルとしてはそれが快適だったりするから、なかなか本当の人生に飛び込めない。

 

ただ、そんなこんなも臨界点っていうものがあるのかもしれない。

 

少なくとも私はあの時「飛び込もう!」って決めたんだ。

 

怖いけど、そもそも「望む人生」を生きてないんだから、そのままでいるほうが本当のところはコワイ。

 

そんな居心地の悪さに気づいたら、怖くてもなんでも飛び込まないとって。

 

誰かに聞いたんだけど、死んだらあっちに行ってやっぱり同じような選択があるらしい。

 

馴染みの人々、馴染みの生活・・・かたや闇、未知の領域。

 

どっちをとるかの選択でたいていの人は、馴染みの方を選ぶらしい。

 

だからまたこの地球に転生してきて、同じような環境、同じような魂の仲間たちと、同じような人生を歩む。

 

何回転生しても、この地球に転生する限り、似たような人生、似たような歴史が展開することになるらしい。

 

それを知ってか知らずにか小学生だったときのある日、私は「もう同じような人生は生きたくない」と思った。

 

意味もわからず、そう思った。

 

だけど結局、同じような人生を毎日毎日送ってきた。

 

好きな人に出会って、運命を感じて、結婚して・・・あれから、何十年経ったんだろ。

 

その人の奥の奥の奥にある澄んだ美しい美しい世界を垣間見てしまった私は、「橋のない川」のあのシーンのように

 

あの澄んだ美しい美しい世界をもう一度見たいと願って「橋のない川」のあっちとこっちで、その人を見失わないように、一生懸命走ってきた。

 

だけどその人と私の間には、もしあれば渡れるだろう橋さえも見失うぐらいの濃い霧や靄や暴風、嵐。

 

近寄れない。

 

繋がれない。

 

現代社会で彼なりの生きがいを持って、彼なりの成功人生を歩んでいくために、彼は必死。

 

必死だし、おもしろくておもしろくて、しんどくても義理やしがらみも、名誉欲や金銭欲も、常識ってものもあるだろうし、やめられない。

 

彼を呼んでも、彼を探しても・・・、例え見つけて声をかけ、肩をたたいても、

 

すべてが雑踏のなかの音や声やぶつかりあいにかき消されていくように、まるで気づかないまま通り過ぎてしまう。

 

そんな生活を何十年。

 

疲れた。

 

雑踏の中の静寂を見つけられたら、たとえ「橋のない川」の嵐の中でも

 

遠い向こう岸とのつながりを待っていられて、もう一度見られるかもしれない、あの澄んだ美しい美しい世界。

 

もうあきらめよ。

 

そんな気持ちがどんどんふくらんで、でもそれを否定する恐怖の気持ちもあったりして、自分では決められない。

 

そこまで自分がわからなくなっている自分でどうしようもなく、ポンと球を投げたら、

 

私とキャッチボールできなかったその人が、初めて返して来たその球は「さようなら」。

 

な~んだ。

 

向こうも同じ気持ちだったのかも。

 

踏ん切りがつかないまま、二人とも取り返しのつかない人生を終えるところだった。

 

よかった。

 

仕切りなおしてやっと川岸を離れて、川とは違う方をみたら、目の前は闇。

 

静寂。

 

未知の世界。

 

これから誰に出会うのか、どんな自分が生まれるのか、何もかもが闇の中。

 

だけどこの静寂。

 

闇を怖れたら、なにも始まらない。

 

闇と見える宇宙空間からすべてが生まれる。

 

そう!

 

そうなんだよね。

 

私の長い長い執着からあの人も、私も解放してあげよっと。

 

感謝しかない。

 

そんな気持ちになるまで、手放せなかった。

 

ただ、そういうことなんだよね。

 

そんな私が大好き。

 

スマートじゃないけど大好き。

 

 

そんなこんなで人生の車線変更を「エイ!」とやっちゃった。

 

どんな生活になるかは予想もつかず、一年目はあっという間に過ぎ去り、二年目は闇雲に走り回り、三年目に突入。

 

やっと落ち着いてきたかな。

 

考えて見たら、私ってどうにでもなるという自信が強すぎたのかも。

 

いや、私は私。

 

どうにでもなるわけないやん。

 

これからは「私」を極めるぞ!

 

例え遅すぎたタイミングだとしても、永遠の生命を考えたらやっぱり車線変更してよかったと思う。

 

これが、私のタイミング。

 

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